口腔粘膜疾患とは?

口腔粘膜疾患は、お口の中の粘膜(頬の内側、舌、歯肉、唇など)に生じる様々な病気の総称です。症状は様々ですが、主に以下のような変化が見られます。
- 白い斑点や膜ができる
- 赤く腫れたり、ただれたりする
- 口内炎のような痛みを伴う潰瘍ができる
- 水ぶくれができる
- イボのような盛り上がりができる
- 口の中が乾燥する
など
症状の現れ方は疾患によって異なりますが、痛みや違和感を感じることが多く、食事や会話に支障を来すこともあります。中には、「口の中が白くなった」というような見た目の変化に気づいて来院される方もいらっしゃいます。
口腔粘膜疾患の中には、早期発見・早期治療が重要なものもあります。気になる症状があれば、桃谷・上本町のうえほんまちかづ歯科口腔外科へお早めにご相談ください。
代表的な口腔粘膜疾患
白板症(はくばんしょう)
口腔内に白い斑点や膜ができる病変で、こすっても取れないのが特徴です。喫煙やアルコール、義歯による刺激などが原因とされています。一部が悪性化する可能性があるため、定期的な観察が必要です。
扁平苔癬(へんぺいたいせん)
白いレース状の模様が口腔粘膜に現れる慢性炎症性疾患です。痛みを伴うことがあり、ストレスや金属アレルギーなどが関連していると考えられています。
口腔カンジダ症
カンジダ菌による真菌感染症で、口の中に白い膜ができて、こすると剥がれて下の粘膜が赤くなります。抗生物質の長期服用や免疫力の低下などが原因となります。
アフタ性口内炎
口の中に痛みを伴う浅い潰瘍ができる疾患です。ストレスや疲労、栄養不足などが原因と言われています。通常は1~2週間で自然治癒しますが、再発を繰り返すことがあります。
粘液嚢胞(ねんえきのうほう)
唾液腺の導管が詰まることで生じる嚢胞で、主に唇や頬の内側にできます。透明や青みがかった膨らみがあり、噛んだり触ったりすると破れることがあります。
口腔粘膜疾患の原因
口腔粘膜疾患の原因は様々で、以下のようなものが考えられます。
外的要因
- 煙草やアルコールなどの刺激物
- 入れ歯や金属の詰め物などによる機械的刺激
- 歯ブラシなどによる外傷
- 熱い食べ物や飲み物による熱傷
など
感染
- 細菌感染
- ウイルス感染(ヘルペスウイルスなど)
- 真菌感染(カンジダ菌など)
など
全身的な要因
- 免疫力の低下
- ビタミン不足などの栄養障害
- ホルモンバランスの乱れ
- 糖尿病などの全身疾患
など
その他
- ストレス
- アレルギー反応(金属アレルギーなど)
- 自己免疫疾患
- 加齢
など
原因を特定することは治療の第一歩です。当院では詳しい問診と検査を行い、それぞれの患者様の症状に合わせた適切な治療を提供いたします。また、定期的なメンテナンス時にお口の中の粘膜の状態もチェックすることで、異常の早期発見につなげています。
口腔粘膜疾患の治療方法
口腔粘膜疾患の治療は、原因や症状に応じて以下のような方法で行います。
薬物療法
- 抗真菌薬(カンジダ症などの真菌感染に対して)
- 抗ウイルス薬(ヘルペスなどのウイルス感染に対して)
- 鎮痛剤(痛みを和らげるため)
- うがい薬(口腔内を清潔に保つため)
など
外科的処置
- 生検(組織の一部を採取して検査する)
- 切除(粘液嚢胞や線維腫などのできものを取り除く)
など
生活習慣の改善
- 刺激物(煙草、アルコールなど)の摂取の制限
- 口腔内を清潔に保つ
- バランスの良い食事
- ストレスの軽減
など