腫瘍性疾患

口腔腫瘍とは?

口腔腫瘍とは?

口腔腫瘍とは、お口の中にできる異常な組織の塊のことです。舌、頬の内側、歯肉、口唇、口蓋など、口腔内の様々な部位に発生します。腫瘍は大きく分けて良性と悪性(口腔がん)の2種類があります。

口腔がんは、すべてのがんの中ではそれほど多い疾患ではありませんが、発見が遅れると命に関わる深刻な病気です。舌がんが最も多く、次いで歯肉がん、頬粘膜がんなどがあります。

良性腫瘍には、線維腫(いわゆるイボのようなもの)、粘液嚢胞(透明な水ぶくれ)、乳頭腫などがあります。これらは悪性化することは稀ですが、大きくなると食事や会話に支障を来すことがあります。

大阪のうえほんまちかづ歯科口腔外科では、口腔腫瘍の早期発見・早期治療を重視しています。気になる症状があれば、まずはご相談ください。必要に応じて専門的な検査や適切な専門機関への紹介も行っています。

口腔腫瘍の原因

口腔腫瘍、特に口腔がんの主な原因としては、以下のようなものが考えられています。

生活習慣

  • 喫煙(煙草に含まれる有害物質が直接口腔粘膜に触れる)
  • 過度の飲酒(アルコールと喫煙の併用でリスクが特に高まる)
  • 口腔内の不衛生(細菌感染や炎症が長期間続く)

など

物理的刺激

  • 歯の鋭利な部分による慢性的な刺激
  • 合わない入れ歯や詰め物による長期的な刺激
  • 頻繁に頬の内側や舌を噛んでしまう

など

ウイルス感染

  • ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染

など

遺伝的要因

  • 家族歴(特定の遺伝子変異が関連している場合もある)

など

良性腫瘍の場合は、多くが慢性的な刺激や炎症、あるいは粘膜の発育異常が原因となることが多いです。また、原因が明確でない場合もあります。

定期的な歯科検診を受けることで、口腔内の異常を早期に発見することが可能になります。また、禁煙や適度な飲酒、良好な口腔衛生の維持も予防に役立ちます。

良性腫瘍と悪性腫瘍の違い

口腔内にできる腫瘍は、良性と悪性(がん)に分類されます。両者の主な違いは以下の通りです。

良性腫瘍の特徴

  • 成長がゆっくり(数ヶ月から数年かけてゆっくり大きくなる)
  • 境界がはっきりしている(周囲との境目が明確)
  • 周囲の組織への浸潤(侵入)がない
  • 他の部位への転移がない
  • 触ると柔らかいことが多い
  • 表面が滑らかで、色は周囲の粘膜と同じか、やや赤みがある
  • 多くの場合、痛みを伴わない

など

悪性腫瘍(口腔がん)の特徴

  • 比較的速く成長する(数週間から数ヶ月で明らかな変化がある)
  • 境界が不明瞭(周囲との境目がはっきりしない)
  • 周囲の組織に浸潤する性質がある
  • 他の部位(リンパ節や他の臓器)に転移することがある
  • 触ると硬いことが多い
  • 表面が不整で、潰瘍を伴うことがある
  • 進行すると痛みを伴うことがある(初期は無痛のこともある)

など

口腔がんの早期発見のポイントとして、「痛くない口内炎」「硬い口内炎」「数週間経っても治らない口内炎」に注意が必要です。これらの症状が見られた場合は、早めに歯科医院を受診することをおすすめします。

口腔腫瘍の治療方法

口腔腫瘍の治療方法は、腫瘍の種類(良性か悪性か)、大きさ、部位、患者様の全身状態などによって異なります。

良性腫瘍の治療

良性腫瘍の多くは、外科的な切除が基本となります。当院でも良性腫瘍の切除が可能です。

  • 小さな腫瘍:局所麻酔下での切除
  • 線維腫(イボ状のもの):切除処置
  • エプーリス(歯肉にできる腫瘤):切除と再発予防のための処置

など

切除後は組織検査(病理検査)を行い、確定診断をします。

悪性腫瘍(口腔がん)の治療

口腔がんが疑われる場合や確定した場合は、大学病院や総合病院の専門科などと連携して治療を行います。当院では大阪けいさつ病院・奈良県立医科大学付属病院の歯科・口腔外科などと連携しており、適切な紹介を行っています。

口腔がんの主な治療方法

  • 外科的切除(がんを取り除く手術)
  • 放射線療法(がん細胞を死滅させる放射線を照射)
  • 化学療法(抗がん剤を使用)

など

口腔腫瘍を放置するとどうなる?

口腔腫瘍を放置した場合、良性と悪性で結果が大きく異なります。

良性腫瘍を放置した場合

良性腫瘍は多くの場合、急速に大きくなることはありませんが、徐々に成長し続けることがあります。その結果、次のような状態になることがあります。

  • 腫瘍が大きくなり、食事や会話に支障を来す
  • 見た目が気になり、精神的なストレスになる
  • 大きくなると、治療が複雑になり、回復に時間がかかる
  • 頻繁に噛むことで出血や痛みが生じる

など

悪性腫瘍(口腔がん)を放置した場合

口腔がんは進行性の病気で、放置すると様々な深刻な問題が生じます。

  • 腫瘍が大きくなり、周囲の組織に浸潤して破壊する
  • 顎の骨に浸潤し、顔の形が変形することもある
  • リンパ節や他の臓器への転移
  • 食事や会話、呼吸が困難になる
  • 治療が複雑化して、治療効果も低下する
  • 生命を脅かす状態になる

など

口腔がんは早期発見・早期治療が非常に重要です。早期の段階で適切な治療を受ければ、治癒率は高く、機能や見た目への影響も最小限に抑えられます。

口腔がんの早期発見のポイント

口腔がんは早期発見が可能な数少ないがんの1つです。自分で口の中を観察したり、定期的な歯科検診を受けたりすることで早期発見につながります。以下のような症状に注意しましょう。

要注意の症状

  • 痛くない口内炎(通常の口内炎は痛みを伴うことが多い)
  • 硬い口内炎(口内炎の中にしこりがあるような感じ)
  • 2週間以上経っても治らない口内炎
  • 白色や赤色の斑点が続く
  • 口の中の出血が止まらない
  • 飲み込みにくい、話しにくい
  • 舌や口の中の感覚が変わる
  • 顎の下のしこり

など

当院の院長は、大学病院で多くの口腔がん症例を診てきた経験があります。一般の歯科医院では見極めが難しいこともありますが、当院では専門的な視点からチェックが可能です。

「大きな病院に行くのはハードルが高い」という方も、まずは当院にご相談ください。必要に応じて専門機関をご紹介します。定期的な歯科検診も口腔がんの早期発見に役立ちますので、ぜひ活用してください。

うえほんまち かづ歯科口腔外科

「五条クリニックプラザ」内の歯医者

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休診日 水曜、日曜、祝日 ▲マークは 9:30〜14:45

 

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